長尺ポット苗
(ちょうじゃくぽっとなえ)
屋上緑化や壁面緑化は、都市におけるヒートアイランド現象の緩和や都市の低炭素化、美しい都市空間の形成等の観点から盛んに行われています。近年、都市部では「屋上・壁面緑化の義務づけ」等の制度や条例により、屋上緑化や壁面緑化を施した建物が目に付くようになってきました。特に壁面緑化は、建物への直接的な日射をさえぎること、植物の蒸散作用により壁面温度の上昇を抑制するといった建物の温度低減効果とともに、屋上空間よりも面積的に広く設置できること、歩行者など周囲の目にとまりやすく外部へのアピールになる等の理由からも関心が高まってきています。また、壁面緑化がヒートアイランド対策に有効であることが証明されており、官民で様々な取り組みが進められています。
つる植物(つる性植物,蔓草,葛)
屋上緑化や壁面緑化に関心が高まることで、注目されるようになった植物に「つる植物」があります。つる植物は自らの力で茎を支えるのではなく、他の植物などを支えに巻きついたり、よじ登ったり(登攀)して成長していきます。英語では「climbing plant」は「よじ登る植物」という、成長の状況をそのまま表したような名前がついています。つる植物は以前からガーデニングにおいて、アーチやトレリスに絡ませる形で利用されてきましたが、巻きついたり、よじ登ったり(登攀)という特性を利用した壁面緑化への利用も増えてきました。しかし、従来のつる植物のポット苗は仕立ての長さが短く、完成するまである程度の期間が必要とされていました。そこで、つるの長いものを仕立てる(長尺仕立物)ことで、「早く緑で覆いたい」というニーズに応えることができるようになりました。
長いもの=長尺(ちょうじゃく)
長尺という言葉は普段あまり耳にすることがないので聞きなれない言葉ですが、エスペックミックでいう長尺は‘つる植物のポット苗’のことです。従来のつる植物の規格ではつるの長さが短いため、勢いよく伸び始めるまでにある程度時間を必要とします。しかし、設置初期から見栄えを良くしたい、できるだけ短期間で緑化を完成させたい、短い状態だと緑化の効果が感じられない等「つる植物のできるだけ長いものを」という要望も少なくはありません。そこで、エスペックミックでは長くするまでに時間のかかるつる植物を、数年かけて2.0~3.0m程度に生育させた‘つる植物の長尺ポット苗’の販売をはじめました。常緑・落葉等の整理区分、下垂、登攀といった形態、花のつくもの、紅葉するもの等 長尺ポット苗の種類を取り揃えておりますので、ご希望をお聞かせください。
様々なアレンジが可能
つる植物というと、建物の壁面を植物で覆う壁面緑化をイメージすることが一般的ですが、その他にも様々な場面において利用することができます。既に2.0~3.0mに生育している製品ですので、景観やイメージを阻害するものの遮蔽(目隠し)や、短期間で集客を求める展示会のような場所でパーティションに代わる緑のカーテン等、アイディア次第で様々な利用が可能です。こんな使い方もできるのでは?と思われた方、エスペックミックの長尺ポット苗を是非試してみてください。