先駆樹木苗
(せんくじゅもくなえ)
ヌルデ,ウツギ,アカメガシワは山野の裸地にいち早く侵入定着する先駆樹木です。成長が早く、貧栄養な立地でも十分に生育でき、早期緑化にはとても有望な植物です。私たちは先駆樹木を使った緑化を提案しています。
先駆樹木苗はφ4cmの生分解性容器を用いた苗です。小さく持ち運びが容易で,容器のまま植栽することができます。そのため,傾斜の急な斜面でも容易に植栽することができます。植物はヌルデ,ウツギ,タニウツギ,アカメガシワなど様々な植物に対応しています。これらの植物は生育が早いため,現地の種子を採集してからおよそ6ヶ月~1年程度で出荷することができます。法面緑化において周囲がスギ林やヒノキ林でなかなか望ましい植物が侵入定着しない場合には,これらの先駆樹木と組み合わせることでより効果的な緑化ができると思います。
植栽方法
十分に水を染み込ませた苗を,一回り大きく掘った穴にポット容器ごと植栽します。盛土法面では法面の任意の場所に植栽すればよいでしょう。一方,切土法面では、法面に穴をあけることは困難なので,小段の法尻など土砂がやや堆積したところに植栽します。あるいは植生土嚢や植栽バックなどに植栽することもできます。
先駆樹木はとても早く成長します
ヌルデやウツギなどの先駆樹木はとても早く成長します。写真は先駆樹木苗の植栽からおよそ1年後の状況です。先駆樹木は荒れ地雑草に負けないくらいの速度で成長します。そして植栽から2~3年で開花結実して種子を散布するようになり,周囲にもこれらの樹木が生育し緑化がなされます。その場合,各メーカーの販売している種子自然侵入型の植生シートと組み合わせればより高い効果が得られます。
萱株苗(かやかぶなえ)と併用できます
ススキの苗である萱株苗も先駆樹木苗と同様に法面の緑化に使用することができます。ススキも貧栄養の立地でよく成長します。法面緑化を行う上で,併せてご検討ください。
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